噛み合わせ治療

噛み合わせとは
噛み合わせとは、上下の歯の接触の具合のことです。噛み合わせが正しくない状態を不正咬合と言います。不正咬合は肩こりや頭痛、めまい、鼻づまりなどの原因となることがあります。
また、不正咬合は顔の重心をずらしてしまうため、顔周辺のみならず肩や腰にまで影響が出ることがあります。
当院の噛み合わせ治療

Shilla System(シーラシステム)
Shilla Systemは、顎の位置を三次元的に分析する高度な診断システムです。当院が導入しているShilla
Systemは、患者様の顔の正中線を基準とし、最新の診断機器による緻密な分析を実施します。この分析により、顎の位置や動きを立体的に把握し、適切な治療計画を立案できるのです。
得られたデータから、左右の対称性、歯の高さ、傾斜角度など、噛み合わせに関わる要素を総合的に評価します。理想的な噛み合わせには、見た目の美しさだけでなく、咀嚼機能の調和が不可欠なのです。実は、噛み合わせの不調和は頭痛や肩こりなど、全身の不調とも関連します。Shilla Systemによる治療では、体全体の重心バランスにも着目し、これらの症状改善も期待できます。
こんなお悩みはありませんか
- 上手くものを噛めない
- 顎が安定しないと感じる
- 正しく噛む位置が分からない
- 慢性的な頭痛や肩こりがある
- 首や腕に痛みや痺れがある
- イライラすることが増えた
このような症状は、噛み合わせが悪いことにより起きている可能性があります。
この状態を「咬合病(こうごうびょう)」と呼び、噛み合わせの病気として認識されています。咬合病は、単に口の中の問題にとどまらず、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があるのです。
当院では、こうした噛み合わせの不調和を改善するための専門的な治療を行っています。
噛み合わせが起こす全身の不調
顎関節症
噛み合わせが正常な位置からずれると、顎関節に想定以上の負担がかかります。この状態が継続すると、やがて顎関節症という症状が現れる可能性があるのです。
患者様が気づきやすい顎関節症の症状として、顎の周辺部の痛みが挙げられます。特に起床時に強い痛みを感じる方が多いようです。また、食事の際に口を大きく開けられない、顎を動かすたびに関節からカクカクという音が聞こえる、といった不快な症状も特徴的です。
顔貌の歪み
理想的な噛み合わせとは、上下の歯が均等に接触している状態です。しかし、歯並びの乱れや偏った噛み方により、この大切なバランスが崩れてしまいます。
放置すると、顔の筋肉に不均等な力が加わり、顔の形に変化が現れます。典型的な例として、片側だけで噛む癖のある方は、その側の咀嚼筋が発達して顔の左右差が目立つようになります。
目眩・耳の不調
噛み合わせの乱れは、意外にも耳の調子に影響を及ぼすことがあります。これは、顎関節が耳のすぐ近くに位置するという解剖学的な理由によるものです。
顎関節に負担がかかると、耳の痛みや耳鳴り、聞こえにくさ、目眩といった不快な症状として表れます。こうした症状は耳鼻科での治療だけでは改善が難しい場合があるのです。
偏頭痛・肩こり
現代人を悩ます肩こりや頭痛。その意外な原因として、噛み合わせの不調和が挙げられます。上下の歯が正しく噛み合っていないと、顎から首、肩にかけての筋肉に余分な力が加わり、血行不良を引き起こすのです。
この状態が続くと、肩こりや偏頭痛として症状が表れます。噛み合わせの問題が解消されない限り、症状は繰り返し現れる可能性があります。
虫歯や歯周病リスク上昇
噛み合わせの乱れは、虫歯や歯周病の発症と密接に関わっています。上下の歯が正しく噛み合っていないと、特定の歯に過剰な力が集中し、次第に歯がグラつき始めます。
このようなグラつきが続くと、歯と支持骨の間に隙間が生まれ、細菌が侵入するリスクが高まるのです。噛み合わせの悪い部分は歯磨きが難しく、歯垢(プラーク)が残りやすい点も注意しなければなりません。
補綴物の破損
健康的な噛み合わせでは、食事の際の力が歯全体に広く分散されます。しかし、噛み合わせに歪みがあると特定の歯に負担が集中するのです。
この偏った力により、補綴物の破損リスクが高まります。特に強い咬合力がかかる奥歯の大きな詰め物や被せ物は、破損しやすい傾向にあります。
治療の流れ
資料の採取
まず目視での診査に始まり、レントゲン撮影、歯周病検査、お口の型取りを行います。これらの検査で現状の問題点を詳しく把握します。

フェイスボウトランスファー
特殊な装置で上顎と頭蓋骨の位置関係を記録します。この記録から、患者様のお口の状態を正確に再現した模型を作製します。
平面のチェック
模型を専用装置に取り付け、正中線との一致や上下の歯の位置関係を分析します。これにより噛み合わせの状態を詳しく調べていきます。

GOA(ゴシックアーチ)
ゴシックアーチをもとに、下顎の位置を正確に記録します。顎関節の状態やズレの有無も同時にチェックします。
咬合高径のチェック
上下の顎の間隔を測定し、理想的な噛み合わせの高さを決めます。顔全体のバランスも考慮に入れます。
治療方針の決定
この段階で治療方法や使用する材料、治療期間、費用の概算などが明らかになっていきます。ただし、途中で歯の状態に変化が見られた際には、治療方針の見直しが必要となる場合もあるのです。
医科での手術と同様に、歯科治療も入念な準備が不可欠です。建築現場でも、綿密な設計図を描き、施主様との打ち合わせを重ねてから着工するように、私たちも治療計画を慎重に立てていきます。
特に噛み合わせ全体が崩れているような複雑な症例では、治療に相応の期間が必要です。状況を正確に把握することなしには、適切な治療計画を立てることはできません。
私たちは、詳細な診査・診断の結果をもとに、患者様と治療のゴールを共有いたします。この過程を丁寧に進めることが、最終的な治療の成功につながると考えています。ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

診断・プロビジョナルレストレーションの作成
最後にプロビジョナルレストレーションの段階に入ります。治療計画に基づいて仮歯を作製し、実際に装着します。この過程で新しい噛み合わせを確認し、違和感や問題点があれば細やかに調整を重ねます。

プロビジョナルレストレーション装着
治療計画に沿って仮歯を装着し、新しい噛み合わせを実際に確認します。違和感があれば調整を重ね、最終的な治療方針を定めていきます。

精密な型取り
実際の補綴物作成の為、精密に型取りを行います。

補綴物作製
咬合器上で正中に対し左右対称に補綴物を作成してもらいます。
治療の詳細情報
費用(税込み) | 治療期間/回数 | |
---|---|---|
咬合診断料 | ¥110,000 | 2ヵ月程度/約3~5回 |
プロビジョナルレストレーション | ¥220,000 | 6ヵ月~1年/約20~30回 |